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雪のことかよ

 このまま春になってしまうかも・・・なんてのはやはり甘く。昨夕から寒さがぶり返してきた。
 今日の昼は、ごくまばらではあるが、雪が降っていた。
 空の色は春なのに。

 ソフト開発をしていた頃、来る日も来る日もソフトウェアのバグ対応をしていて思い至ったことは、意外に前向きで、物事には原因があるということ、そして春の来ない冬はないということ。
 今はどんなにしんどくても、いつかこのトンネルは抜けるし、原因を克服したらかならずや結果は変ってくると信じられた。けっして能天気な単純さで思っていたわけではなく、むしろ辛い日々の中でこそそう感じることができていたのだ。

 降っているのか降っていないのかよくわからない、まばらな雪をみながら、いまは冬なのか春なのかもわからない。あやふやな季節感の中、春を信じる気持ちもあやふやな今日この頃。

体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ
   穂村弘

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柔軟とは?

 仕事で、ある機器上でYouTubeの動作確認をしていた。あれこれやっているなか、私がYouTubeに登録した教会の映像をテスト的に再生したりもしていた。すると、職場のマレーシア人のムスリムの同僚が近づいてきた。彼とは、わたしが弁当持参時は昼食を一緒に食べるし(彼はイスラムの戒律があるのでいつも弁当→よくおかずをくれる(^^ゞ)、けっこう言葉を交わす。ただ、当然ながら、双方の宗教の話はあまりしない。(といっても、私は何回かイスラムのことについて聞いたことはあって、そのときは、彼は快くあれこれ説明してくれた)
 彼は機器上の、教会の聖歌隊の映像を見ながら、「これ、吉浦さんが行ってる教会?吉浦さんも映ってるの?」と聞くので、私が映っているところを指差して「ここ、ここ」と教えたら、にこにこ笑っていた。私が「イスラムでは歌わないんだよね?」と聞いたら、「うん、歌わない」。「でも、コーランを読む声は歌みたいですごいよね」と言ったら、「あれはとても上手な人が読むことになっているんだ」とコーランを読むことについて説明してくれた。
 神社に初詣して、教会で結婚式して、寺で法要するようないい加減さを、なにか日本人の柔軟な宗教観みたいに考えている人と話すよりは、ムスリムの彼と話をするほうが、ある意味、清々しい感じがする。

浅草の観音力もほろびぬと西方の人はおもひたるべし
  『つきかげ』齋藤茂吉

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良い思い出とは何だ?

 昔、付き合っていた人から律儀にも携帯のアドレス変更のお知らせメールがきて、ふと思った。
 「良い思い出にしようね」
という言葉が男女の間で出て、ほんとに良い思い出になることなどはないのではないか。少なくとも数年のスパンではならないだろう。
 「良い思い出にしようね」とはイコール、「とっとと二人のことは過去のことにしようね、あと腐れなく別れようね」という意であることがごく通俗的な定番だからだ(^^ゞ
 通俗的な定番な言葉を発するような相手であり、付き合いであり、自分であったということが、それがまた<良い思い出>となるための最大の障害でもあるが。。。。。
 <思い出>のことは<思い出>にまかせるべきで、それが良いか悪いかはあらかじめ当事者には決められない。
 そして<思い出>へ敬意を払いたかったら、もっとも為すべき態度は、忘れることである。

この年ごろわれは以前の如(ごと)からず陸橋の下を嘆きてかへる
      『つきかげ』齋藤茂吉

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