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時間軸

 子供の頃、ときどき意識が体の外に出てしまうというか変な感覚になるときがあった。幽体離脱とかそういうオカルト的なものではなく、純粋に意識が自分自身から独立してしまうというか・・・。そういうとき、<意識>は家の中とか家族の会話とか自分自身をすら、なにかドラマをみているような、ひとごとのような感じで眺めていて、<自分>の感覚がないような感じだった。子供のころというのはだれにでもこういうことがあるのかそうでもないのか、よくわからないけど、私の場合、たぶん中学生か高校くらいまで、たまに(年に数回くらいだったか)こういう感覚に陥ることがあった。おそらく数分か10数分くらいの間だと思うが、ふっと、いう感じで、意識はもとにもどって特にそのあとはなにごともなかった。傍目にも誰もわからなかったと思う。(そういう状態のときでも普通に会話していたりはして、そういう喋っている自分を<意識>は離れて見ていた)
 大人になって、たまたま読んでいた本で「離人症」というのがあることを知り、その症状がたいへん子供の頃の意識が外に出たときの状態に似ていることを知った。あれは軽い離人症的なものだったのかなあ。

 最近、離人症というのではないが、どうも周囲の世界と自分がずれているような気がする(今頃気づいたのか?という突っ込みはなしで・・・^^;;)。子供の頃の感覚とはぜんぜん違うのだが、まったく世界が変ってしまったという感じがある。職場でいつものように自販機でコーヒーを買う、扉を開ける、仕事メールの最後にちょっと書かれた私信に笑う。・・・そういういつものことがいつものようでもあるのだが、なんだか自分から離れてしまったことのようにも感じるのである。むかしのような、ドラマのようなひとごとのような感覚というのとは違うのだが、どうも周囲と自分の時間軸がずれてしまったような感覚がある。時間の軸はいつか取り戻されるのだろうか。

あはれしづかな東洋の春ガリレオの望遠鏡にはなびらながれ
                  永井陽子 『ふしぎな楽器』

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