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 ゆうべはほとんど眠れず。なんだかほよーんと一日。人生が一回転してしまった。風邪はどこかに飛んでしまった。

 ひさしぶりに茂吉が読みたくなって、それも「ともしび」が読みたくなって、「ともしび」を探すが、見当たらず。全集のその箇所もなし。選集までなし。うりゃあー、うちの本管理はどんななっとるんじゃあ。しかたなし、岩波の茂吉文庫を手にスタバへ。

やけあとのまづしきいへに朝々に生きのこり啼くにはとりのこゑ
家いでてわれは来しとき渋谷川に卵のからがながれ居にけり
ここにもほそく萌えにし羊歯の芽の禍葉(うづは)ひらきて行春のあめ
いにしへも今のうつつも悲しくて沙羅雙樹(さらさうじゆ)のはな散りにけるかも
さ夜ふけて慈悲心鳥(じひしんてう)のこゑ聞けば光にむかふこゑならなくに
夏山の繁みがくれを来しみづは砂地がなかにみえなくなりつ
くれぐれにわれのいそげる砂利みちは三月(やよひ)にちかき雨ふりて居り
きさらぎの二日の月をふりさけて恋しき眉をおもふ何故
                            斎藤茂吉

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「短歌」カテゴリの記事

コメント

 文体・・・うーむ難しい。

投稿: 吉浦玲子 | 2005年2月12日 (土曜日) 20:42

茂吉について、文体を持って(以って)書き得た本。

塚本邦雄『茂吉百歌』5巻。
岡井隆『  』題ど忘れ。2巻。
北杜夫『青年茂吉』『壮年茂吉』『茂吉彷徨』『茂吉晩年』
小池光『茂吉を読む』

以上、くらいではないでしょうか。北杜夫の本はヒジョーにおもしろかったです、特に。小池光のはスリリング、ある意味で、茂吉に最も近づいて身にめり込んで、中から茂吉を照らし出してるような、おそろしくもおもしろい、茂吉のユーモアの質と、均衡(これは、北の本も全くそうでした)して。

投稿: 矢嶋博士 | 2005年2月12日 (土曜日) 18:04

わたしはきょう、『万葉秀歌』よんでます。
茂吉の文体に酔ってます。

      ○
 ゆふさらば小倉の山に鳴く鹿は今夜(こよひ)は鳴かず寝宿(いね)にけらしも 
     〔巻八・一五一一〕 舒明天皇

御製は、調べ高くして潤いがあり、豊かにして弛まざる、

「いねにけらしも」の一句はまさに古今無上の結句だとおもうのである。

此御歌は万葉集中最高峰の一つとおもうので、その説明をしたい念願を持っていたが、実際に当ると好い説明の文を作れないのは、この歌は渾一体の境界にあってこまごましい剖析(ぼうせき)をゆるさないからであろうか。

文体の無い、万葉集全注などの、ほんが、束になってかかっても、この数行に及ばない。文体無きもの、あはれや!。

投稿: 矢嶋博士 | 2005年2月11日 (金曜日) 23:26

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